両家顔合わせに最適な服装は?新郎新婦と両親のコーディネート例&当日の流れや準備について

結婚の意思がまとまったとき、二人の新しい生活へ向けて行わなければいけないことや準備すべきものはたくさんあります。
だからこそ、見逃さないようひとつずつチェックしなければいけません。

そんな結婚のための第一段階として、忘れてはいけないのが「両家の顔合わせ食事会」です。
これから親戚として付き合っていくという節目だからこそ、きちんと挨拶を交わして、親睦を深めていく大切な機会となります。

だからこそ緊張してしまう人もいるかもしれませんが、しっかり準備しておけばトラブルもなくスムーズに当日を進められるでしょう。
そのために知っておきたい両家の顔合わせの流れ、おすすめの服装、そのほか準備すべきことなどをご紹介していきましょう。

両家顔合わせとは?

両家顔合わせとは、結婚を決めた二人とその家族が顔を合わせる食事会のことです。
料亭やホテル、レストランに集まって食事をするなどして、お互いに親睦を深めることを目的としています。

両家顔合わせは一般的に婚約から結婚式までのあいだ、結納の前か後に行われます。
挙式をしないカップルであれば両家顔合わせをもって「正式な結婚の場」とする場合もあります。

両家顔合わせは「結納」とどう違う?

結納とは、結婚を決めた二人とその家族が行う日本の伝統的儀式です。
古くは仲人による立会のもと、両家のあいだで結納品や結納金と呼ばれる品やお金を贈り合うことが結納の流れやルールとされていました。
現代の結納ではこうした形式にとらわれずに、ホテルや料亭に両家が揃って改めて挨拶をし合う形も増えています。

それに対して両家顔合わせは、形式ばったものではなく比較的カジュアルな雰囲気で執り行われることが多い傾向にあります。
仲人が不在である、金品の受け渡しがないといった点が大きな違いとなるでしょう。

ただし現代のカジュアルな結納と両家顔合わせは、比較的近しい形式と言えるでしょう。
そのため、結納と両家顔合わせを同じものと考えて行うケースもあります。
もちろんまずは両家顔合わせをしてそのあと結納をする……というケースもあり、どちらが良いかは両家で話し合って決めるとよいでしょう。

両家顔合わせの流れ

結納と違って、両家顔合わせは基本的にルールがありません。
都合に合わせて好きなように行ってよいのですが、だからこそ「なにをすればいいの?」と悩んでしまうときもあるでしょう。
そのため両家顔合わせの一般的な流れを確認しておきましょう。

会場前で待ち合わせる

会場となるレストランなどに着いたら、外やロビーで待ち合わせをしましょう。
遅れることがないよう、待ち合わせの5分くらい前に到着できるよう余裕を持って出発できるといいですね。
両家の家族同士が先に着いてしまうと、お互いに気を遣ってしまうので新郎新婦は早めに着くようにするか、家族と合流してから待ち合わせ場所を目指すようにするとよいでしょう。

席に着く

両家が揃ったら店舗に入り、席に通してもらいます。
厳密な決まりはないものの、上座から父親、母親、新郎または新婦という順番で、両家が向かい合うように座るとよいでしょう。
そのほかにも両親のあいだに新郎新婦が入る並び順なら、新郎新婦が中心となって話を会話を盛り上げていけるので和やかな空気になるかもしれません。

挨拶をする

着席したら、早い段階で手土産を交換しましょう。
地域が離れているのなら銘菓などを用意し、その内容を説明すると話のきっかけにもなります。

全員が着席したら、改めてはじまりの挨拶をします。
挨拶は、新郎側の父親が行うことが多いようですが、こちらも決まりはありません。
新郎が先導するなど、あらかじめ決めておくとよいでしょう。
時間を作って集まってくれたことに対するお礼と、親睦を深めたいという旨を簡潔に伝えてください。

両家の家族を紹介する

挨拶が済んだら早い段階で、両家の家族を紹介しましょう。
新郎新婦が紹介してもいいですし、一人ずつ自己紹介でも構いません。
紹介では名前、新郎新婦との関係、そのほかにも職業や趣味など話のきっかけになるエピソードを添えるとよいでしょう。
話すのが苦手なら、あらかじめ自己紹介シートを作成しておくのもおすすめです。
しょう。

記念品の交換などをする

結納とは違って記念品の交換が必須でない両家顔合わせですが、婚約記念品があるならば交換しましょう。
記念品は婚約指輪や腕時計が一般的ですが、必ず用意しなければいけないものではありません。

記念撮影をする

両家顔合わせでは、記念写真を撮影しましょう。
タイミングに決まりはないものの、アルコールを飲むのであれば酔っぱらってしまう前に撮っておくといいかもしれません。
お店のスタッフが忙しそうでなければ、声をかけてシャッターをお願いしてもよいでしょう。

食事

料理がそろったら乾杯の挨拶を行い、食事を楽しみます。
食事はだいたい1時間~1時間半くらいを目途にして、長居しすぎないようにしましょう。
食事が済んだら、今後ともよろしくお願いしますと改めて挨拶をして解散となります。
お会計は両家で折半する場合もあれば、例えば新郎側が新婦側の自宅近くまで来てくれたので、支払いは新婦側が行う……というケースもあります。

両家顔合わせの前に準備しておくべきこと

両家顔合わせの準備は、新郎新婦が中心となって進めていきます。
そのときには、ご家族の意見をないがしろにすることがないようそれぞれの意見も参考にするとよいでしょう。

両家顔合わせの日時の決定

まずは、日時を決定します。
両家顔合わせは、結婚式予定日の半年~8か月ほど前に行うのが一般的とされています。
しかし絶対にその通りでなければいけないというわけではなく、体調や予定を考慮して決めてください。
お日柄にこだわるなら、大安や友引を選ぶのもよいでしょう。

時間帯は昼でも夜でも構いません。
両家それぞれの予定や都合を考えて、無理なく集まれる日時を確認しましょう。

両家顔合わせの場所の決定

住んでいる地域が離れているのであれば、一般的には新郎の家族が新婦の家族の住む地域に出向きます。
しかし必ずそうでなければいけないわけではありませんから、都合や体調も考慮しましょう。
負担が偏らないよう、両家の中間で落ち合うというのもひとつの手です。
どちらかが遠方から泊まりがけで来るのであれば、なるべく宿泊ホテルから近い場所を選びましょう。

両家顔合わせでは、ホテル、レストラン、料亭といったお店を選ぶのが一般的です。
個室の部屋とコースメニューをあらかじめ予約しておきましょう。
その際には、食べられないものやアレルギーなどがないか、両家に確認しておくとよいでしょう。

参加者の確認

両家顔合わせは「新郎新婦とその両親」で行う場合もあれば「新郎新婦、両親、兄弟」で行う場合もあります。
さらに地域や年代によっては親族も招いて、大所帯で行うのが一般的ということもあるでしょう。
そのため、あらかじめ「誰が両家顔合わせに参加するのか」という点は明確にしておきましょう。
「新郎側は両親だけ、新婦側は両親と兄弟と祖父母がくる」というように、両家のあいだで差が生まれてしまうことがないようにしてください。

もちろん「兄弟を呼ばなければならない」というようなルールはありませんので、柔軟に対応して構いません。
兄弟が既婚だったり子供がいたりするのであれば、「兄弟の家族は呼ぶのか」という点も忘れずに確認しておきましょう。

話すべきことを考えておく

結納と違い、両家顔合わせでは「必ずこのように進めていく」という決まりはありません。
だからこそスムーズに打ち解けられ、途中で話すべきことが尽きてしまわないよう話すべきことを考えておきましょう。

家族の紹介で話したいことなど、ある程度考えておくと気楽になります。
自己紹介シートをあらかじめ用意しておくのもよいかもしれませんね。

手土産を決めておく

両家顔合わせの際には手土産を交換することも多いですが、忘れずにその内容を決め、用意しておくことも大切です。
「片方は手土産を持ってきているけれど、もう片方はない」、「どちらも用意しているけれど金額に極端な差がある」というケースでは、かえって気まずい思いをしてしまうでしょう。
とは言え、もちろん「必ず両家ともに手土産を用意しなければいけない」というわけではありません。
手土産はあくまでご厚意であり「新郎側が遠方から新婦側の自宅近くまで行くことになったので、新婦側からご足労おかけしましたという意味を込めて手土産を用意する」というような場合では、片方のみが手土産を用意することもあるでしょう。
いずれにせよ、新郎新婦が中心となり用意すべきかも含めて決めておくとよいでしょう。

用意するものは土地の銘菓をはじめとした、お菓子類が喜ばれるでしょう。
地域の名産品や新郎新婦が好きなお菓子であれば、話題の種にもなります。
金額の目安は、だいたい3000円~5000円くらいです。
また、あくまで「手土産」なので、のしなどは必要ありません。

両家顔合わせの服装の選び方

両家顔合わせは、新郎新婦の両親が初めて顔を合わせる重要な機会です。おめでたい席なので和やかに迎えたいですよね。何を着ていけばいいのか、服装に悩んでいる方に選び方のポイントを紹介します。

両家で服装の格を揃える

まず、「両家のどちらかが格上で、どちらかが格下」ということにならないよう、服装の格を決めておかなければいけません。
これも、新郎新婦が先導して決定しましょう。
「セミフォーマルで統一しよう」「あまり堅苦しい場にはしたくないので服装もカジュアルで」などのように詳細を決めたら、それぞれの家族へ共有しておきましょう。

実際に服装を選ぶ上では「カジュアルな服装で」というような言葉だけでは具体的にイメージしにくい可能性があります。
新郎新婦のあいだで「ジャケットにシャツで行く」「それなら私はワンピースで行く」というように決めた上で、格に違いが生まれてしまわないよう、親族にも同じような服装を着用してもらいましょう。

会場に合わせる

両家顔合わせを料亭やホテルのような場所で行うのであれば、フォーマルで落ち着いた印象の服装が適切です。

格式のあるレストランの場合には、ドレスコードが決められているケースもあるのであらかじめ確認しておき、浮いてしまわない服装を探しておきましょう。

カジュアルなレストランであれば、ワンピースなどきれいめな普段のスタイルでも構いません。

両家顔合わせに最適な服装は?

では具体的にどんな服装がふさわしいのでしょうか?先程の選び方のポイントを元に、新郎新婦、両親兄弟、親族の服装を具体的に解説します。

新婦の服装

新婦となる女性の服装は、ワンピースやスーツが一般的です。
デザインは派手すぎないものを選び、カラーは明るめがよいでしょう。
露出は全体的に抑えて、スカートの丈も長めを選んでください。
ジャケットなどの羽織りものはきちんと感をアピールでき、体温調節もできるためワンピースにあわせるとよいでしょう。

より格式高い服装がいいのなら、洋装でなく和装で参加するのもよいでしょう。
未婚女性の和装と言うと振袖をイメージする人も多いと思いますが、新婦の服装として振袖を着ていくのもマナー的にNGではありません。
しかし、振袖が「第一礼装」である点には注意しましょう。
第一礼装とは、フォーマルスタイルの中でももっとも格の高い服装とされています。
ほかの人が略礼装など、第一礼装に比べて格下の服装に身を包むのであれば、新婦も格を揃えるようにしてください。

女性の和装には、訪問着や色無地紋付、色留袖、訪問着などもあります。
これらの服装はフォーマルではあるものの、「略礼装」というややカジュアルなスタイルですので覚えておきましょう。

新郎の服装

新郎となる男性の服装はスーツが一般的です。
ブラックスーツ、もしくは濃い色のスーツを選びましょう。
柄は無地のものが好ましいです。
シャツは白か、薄い色のシャツで無地か目立たない柄のものを選びます。
ネクタイについては明るめの色味が適切ですが、あまり派手すぎないデザインのものを合わせてください。
お座敷のお店では靴を脱ぐこともあるため、靴下にも気を配りスーツに合う色のものや、汚れや穴あきのないものを選びましょう。

男性の場合も、女性と合わせて和装を着用しても構いません。
男性の服装では、格式高い紋付羽織袴などが適切です。
よりカジュアルなスタイルのほうが好ましいシーンであれば、スーツではなくジャケットにシャツ、チノパンやスラックスといった服装でも構いません。

両親や兄弟姉妹、親族の服装

両家顔合わせでは、父親は新郎と同様にブラックスーツやダークスーツ、カジュアルスタイルであればジャケットにシャツといった服装を着用します。
母親も基本的には、ワンピースやスーツなど新婦と同様の服装で構いません。
兄弟、親族が参加する場合にも、基本的には上記の服装と同じスタイルでよいでしょう。
どの場合も、主役である新郎新婦より格上にならないよう注意しながら服装を選んでください。

遠方から参加するなど移動が長くなるのであれば、リラックスできる服装を意識するとよいでしょう。
とは言え「きちんと感」を意識することは忘れないようにしてください。

両家顔合わせの服装に悩んだとき参考にしたいコーディネート集

実際に、両家顔合わせにぴったりな服装のコーディネートをご紹介していきます。
お店の雰囲気や格も意識しながら、ぴったりな服装を探してみてくださいね。

お祝いに最適な明るいカラーのワンピース

両家顔合わせは、挙式とは違って好きな色や柄を比較的自由に選んで構いません。
その中でもせっかくなら、明るいカラーのものを選ぶとよいでしょう。
めでたいシーンだからこそ選べるカラーのため、好印象なスタイルを実現できます。
顔を明るく見せてくれるカラーは、写真映えもよくしてくれますよ。

女性らしい雰囲気になるシフォンやレースのワンピース

より女性らしい、可憐なイメージに仕上げるならシフォンやレースをあしらったワンピースがおすすめです。
やわらかな素材があしらわれているデザインは、より上品なイメージにしてくれます。
暗めのカラーであっても、シフォンやレースであれば軽やかなイメージになるのがポイントです。
デコルテや袖がレース素材のものなら、透け感を残しながらも露出を抑えることができますよ。

気楽に着用できるパンツスタイル

結婚式と違い、比較的カジュアルで決まりのない両家顔合わせであれば、パンツスタイルでも構いません。
ただし人によっては「パンツはスカートに比べるとフォーマルでない」という印象を持つ場合もあるので、格式を大切にする場では注意してください。
パンツスタイルならお座敷のお店でもスカートが気になってしまう……ということもなくなり、リラックスできるでしょう。
上品なきれいめのパンツドレスなら、きちんと感も演出できますので両家顔合わせにもおすすめです。

両家顔合わせでNGな服装

両家顔合わせは比較的ルールがゆるいカジュアルなシーンではありますが、中には避けた方がよい服装もあります。
「カジュアルな顔合わせにしよう」という話でまとまったとしても、次のような服装は避けましょう。

カジュアルすぎる服装、派手すぎる服装

いくらカジュアルな服装が問題なくとも、あまりにカジュアルすぎる服装はNGです。
デニム、ジャージ、スニーカーといった服装はきちんと感を演出できないため避けてください。
同様に、柄物など派手すぎるデザイン、目立ちすぎる服装も不適切です。
カジュアルでよいという話で落ち着いても、あくまで結婚という大事な節目のフォーマルな場であることを忘れないようにしましょう。

露出の多い服装

胸元や背中が大きく開いていたり、スカート丈が短すぎたりといった露出の多い服装も両家顔合わせ向きではありません。
なるべく露出の抑えられた服装を選びましょう。
肩などが出てしまうデザインのワンピース類は、ジャケットやストールのような羽織りものを合わせるなど工夫しましょう。

夏場は羽織りものが暑く感じられてしまうかもしれませんが、席についてから「空調が効きすぎていて寒い」と感じる可能性もあるため、調整できるものを一枚用意しておくと安心です。
露出を抑えながら暑さ対策もしたいのなら、風通しのよいレースの袖つきワンピースなどもおすすめですよ。

またスカートは、座敷席のときには特に露出につながりやすいため、丈に十分注意してください。
ひざ丈もしくはひざ下丈を選ぶと無難です。

ヒールのない靴やサンダル、裸足

服装に合わせる靴は、女性ならパンプス、男性なら革靴などが一般的です。
特にヒールのあるパンプスは、フォーマルな印象を引き立てるのでぴったりです。
反対に、ヒールのない「ぺたんこ靴」はカジュアルな印象になってしまうので適切ではありません。
しかし例外があり、妊娠中であればヒールのない靴でもよいとされています。
身体のことを一番に考え、無理のないスタイルを選びましょう。

またフォーマルなシーンでは、素足は避けて必ずストッキングやタイツを履いてください。
あまりにも生地がぶ厚すぎるとカジュアルなイメージになってしまうので、お肌がうっすらと透ける生地感のものを選びましょう。
また、黒いストッキングは弔事を思わせることからなるべく避けたほうが好ましいです。
お肌の色味に合ったストッキングを選びましょう。

大きすぎるバッグやカジュアルなバッグ

せっかくきちんと感のある服装に身を包むなら、バッグまで気を抜かずに上品なものを選びましょう。
バッグのサイズ感は大きいほどフォーマルから遠のいてしまうため、クラッチバッグをはじめとした小ぶりなバッグが適切です。
遠方からやってきて荷物が多い場合、ホテルやロッカーにあらかじめ預けておくとよいでしょう。

バッグの素材には、レースやスウェード、サテンといった光沢のある素材や上品な素材を選びましょう。
反対に、布、麻、ビニール素材などはカジュアルな印象になりすぎるので避けてください。

派手すぎるアクセサリーやヘアスタイル

服装が決まったら、同様にアクセサリーやヘアスタイルにも十分こだわりたいものです。
アクセサリーはゴールドやシルバーの、上品で小ぶりなデザインを選びましょう。
大ぶりで派手すぎるデザインのものは避け、いくつもジャラジャラと重ね付けすることはないようにしましょう。

ヘアスタイルも、上品さにこだわって派手すぎないようにしましょう。
両家顔合わせのシーンでは食事をいただくので、うつむいたときに邪魔になるヘアスタイルは避けてください。
アップスタイルなど、顔周りの髪が垂れてこないようきれいにまとめられるスタイルがおすすめです。

両家顔合わせの服装はレンタルでこだわりスタイルを見つけよう

両家顔合わせの目的は、なんと言っても家族同士の親睦を深めることです。
準備が不十分だったり、服装のマナーが悪かったりすると家族の印象が悪くなってしまいます。
両家顔合わせでは、ふさわしい服装を用意しなければいけません。

「どんな服装が最適かわからない」、「なるべくリーズナブルにきれいめな服装を用意したい」というときには、レンタルサービスを利用しましょう。
リリアージュでは、両家顔合わせにもぴったりなコーディネートを複数用意しています。
先ほどご紹介したアイテムのほかにも、多数のドレスやワンピースを揃えていますので、季節やシーンに合ったアイテムを探してみてくださいね。