お宮参りの服装マナーとは?赤ちゃん・両親・祖父母・兄弟姉妹まで!服装の選び方

お宮参りは、神社に参拝し赤ちゃんが無事に誕生したことへの感謝を伝えると共に、健やかな成長を祈願する伝統的な行事です。

お宮参りの服装に明確な決まりはありませんが、実際にはどのような服装がふさわしいのか、迷われている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、お宮参りの基本的な服装マナーを始め、赤ちゃん、両親、祖父母、兄弟・姉妹それぞれの服装選びのポイントについて解説していきます。また、ママ向けのおすすめコーディネートも合わせてご紹介していきます。

この記事でわかること

  • 赤ちゃん、両親、祖父母、兄弟姉妹の立場別服装マナー
  • お宮参りの服装選びのポイント
  • レンタルできる!ママにオススメのお宮参りコーデ
目次

【お宮参りの服装】基本マナー&避けるべき服

お宮参りの服装に、明確な決まりはありません。ただし、伝統的で神聖な行事であることから、一般的には着物やスーツ、上品なワンピースといったフォーマルな服装が好ましいとされています。ここでは、お宮参りの服装を選ぶ際におさえておきたい、基本的なマナーをご紹介していきます。

カジュアルすぎる服装・肌露出の多い服装は避ける

お宮参りは、氏神様に感謝の気持ちを伝えたり、祈りを捧げる神聖な儀式です。そのため、失礼にあたらない服装を心がけましょう

具体的には、Tシャツ、ジーンズ、スウェット、スニーカー、サンダルなどのカジュアル過ぎる服装、ミニスカート、ハーフパンツ、ノースリーブといった肌露出の多い服装は避けましょう。

スカートを着用する場合は膝が隠れる丈を選び、ストッキングやタイツを合わせます。また男性の場合ハーフパンツは避け、季節に関係なく丈の長いスラックスを着用するのが基本です。

赤ちゃんの服装を基準にして選ぶ

お宮参りの主役はあくまでも「赤ちゃん」です。そのため、できるだけ両親やその他の参加者は赤ちゃんの服装と「同格」または「格下」になる服装を選びます。

一般的に洋装より和装の方が「格上」と考えられています。例えば赤ちゃんがベビードレスを着用する場合、両親やその他の参加者もスーツやドレスなど、洋装で揃えるのが好ましいでしょう。祖父母や親戚が参加する場合は、事前に赤ちゃんや両親の服装を伝えておくと親切です。

季節や天候、ママや赤ちゃんの体調に合わせた服装を心がける

生後間もない赤ちゃんは、体温調節機能が未発達です。また、産後間もない母親や高齢の祖父母の体調にも配慮して、季節や天候に合わせた無理のない服装選びを心がけましょう。着脱によって寒暖差を調節できるよう、羽織物などのアイテムを活用すると良いでしょう。

また、お宮参りは、生後1カ月(正式には男の子:生後31日目、女の子:生後32日目)を目安に行うものとされていますが、近年では都合に合わせて後ろ倒しで行う場合も少なくありません。母子の体調や家族の都合、気候などを考慮して、無理のない日程で行うと良いでしょう。

それぞれの具体的なコーディネート例については、以下の項目でも詳しくご紹介していきます。

お宮参りの赤ちゃんの服装・男女別のおすすめデザインについて

ここでは、お宮参りの赤ちゃんの服装についての基本を始め、春夏の服装選びのポイント、男女別のおすすめデザインについて詳しくご紹介していきます。

【男女共通】お宮参りの赤ちゃんの服装について

お宮参りでの赤ちゃんの正装は、白羽二重(しろはぶたえ)という真っ白な着物の上に、色のついた掛け着を合わせるスタイルです。加えて、まだ日差しに慣れない赤ちゃんの日除けとして帽子をかぶせ、よだれ掛けを合わせます。

掛け着とはお祝いの際に着る晴れ着を指し、祝着(のしめ)、祝い着、初着・産着(うぶぎ)などとも呼ばれます。掛け着は直接赤ちゃんに着せるものではなく、赤ちゃんを抱っこする方の上から、赤ちゃんを包み込むようにして着用します。

また、羽二重は高価な上に実用的ではないため、近年では真っ白なベビードレスやカバーオールなどの上に掛け着を着用するスタイルも増えています。退院時に着用したベビードレスを活用しても良いでしょう。

掛け着を着用せず、ベビードレスのみでも問題ありません。ドレスといっても女の子向けだけではなく、男の子向けデザイン、男女問わず着用できる物など様々です。軽い素材でできているので、赤ちゃんや抱っこする方にも負担がかからないというメリットも。和装に比べ購入しやすい価格で、使用後のメンテナンスも容易です。

【男の子向け】お宮参りの赤ちゃんの服装(掛け着)について

男の子の掛け着は、出世や大成を表す熨斗目模様(のしめもよう)や、兜、鷹、軍配、宝船、亀甲花菱や宝尽しなどの縁起物モチーフが定番です。その他、たくましく健康に育って欲しいとの願いを込めて、龍や虎がデザインされた掛け着も人気を集めています。

カラーは、黒、濃紺、深緑、紫などの濃い色合いが定番ですが、白やベージュ、ライトブルー、ライトグリーンなど、柔らかな色味を選ばれる方も増えています。

また、地域によっては男の子のお宮参り着物に「家紋」を入れる風習があり、仕立て直すことで七五三など、その後の行事に活用することができます。

【女の子向け】お宮参りの赤ちゃんの服装(掛け着)について

女の子の掛け着は、美しさや気品を表す友禅模様(ゆうぜんもよう)が定番です。牡丹、桜、梅などのお花を始め、蝶、手毬、御所車、鈴など、愛らしく優美なデザインが選ばれています。

カラーは赤、ピンク、イエローなど、女の子らしく華やかな色合いが定番です。また最近では、白やパステルカラーといった柔らかな色合いも人気を集めています。

【夏向け】お宮参りの赤ちゃんの服装について

生後間もない赤ちゃんは体温調節機能が未発達のため、特に暑い夏のお宮参りには注意が必要です。通気性の良いメッシュ素材や天竺(てんじく)素材の短肌着を選ぶなど、肌着や内着の素材を工夫して体温を調整を行いましょう。

暑い中、無理に掛け着を着用する必要はありません。暑さが心配な場合は、軽くて涼しい夏用素材のベビードレスがおすすめです。

【冬向け】お宮参りの赤ちゃんの服装について

冬のお宮参りでは肌着をしっかりと重ね、帽子や靴下を着用させましょう。また、必要に応じておくるみやブランケット、ポンチョなどの防寒アイテムを用意しておくと安心です。

お宮参りの女性(母親・祖母)の服装について

母親や祖母は、赤ちゃんの服装よりと「格」を揃えるのが基本ですが、気候や体調に合わせて無理のない服装を選んで問題ありません。ここでは、お宮参りの女性(母親・祖母)の服装選びのポイントについてご紹介していきます。

お宮参りの女性(母親・祖母)の服装選びの基本ポイント

お宮参りの際、ママや祖母は着物やワンピース、セレモニースーツなどを着るのが一般的です。和装、洋装どちらの場合も、主役の赤ちゃんが引き立つよう、上品で落ち着いたデザインのものを選びましょう。

また、お宮参りは出産後およそ1ヶ月頃を目安に行われる行事ですが、産後間もないママにとって、外出は思った以上に体力を使うものです。気候や体調に合わせ、なるべく体に負担の少ない服装選びを心がけましょう。

体を締め付けるような服装は避け、赤ちゃんを抱っこすることを考慮して安定感のあるフラットシューズやローヒールシューズを選びます。母乳育児の場合は、授乳がしやすいよう、授乳口付きワンピースやセパレートタイプのセットアップスーツなどを選ぶと良いでしょう。最近では、利便性の良さから洋装を選ぶママが増えています。

お宮参りの女性(母親・祖母)の服装・着物を着る場合

女性が着物を着る場合、正礼装は黒留袖(くろとめそで)になりますが、色留袖や色無地、付け下げ、訪問着を選んでも問題ありません。近年では、控えめな中にも華やかさのある訪問着を選ぶ方も増えています。暑い季節には単衣(ひとえ)、寒い季節には袷(あわせ)の着物を選び、季節に合わせて変化をつけると良いでしょう。

カラーは、淡いピンクや水色、薄紫、ライトベージュなどが人気です。赤ちゃんの産着(掛け着)の色より派手にならないように注意しながら、同系色、同じ柄などで揃えるとおしゃれです。

お宮参りの女性(母親・祖母)の服装・ワンピースを着る場合

お宮参りでワンピースを着用する場合、露出度が高いものや華美なデザインはNGです。スカート丈は膝が隠れるものを選び、ストッキングを着用しましょう。秋冬はタイツでも問題ありません。ノースリーブの場合はジャケットやカーディガンストールなどを羽織り肩を隠すのが望ましいでしょう。

定番はネイビーやブラックなどのベーシックカラーですが、ライトブルー、ライトグリーン、ライトイエローなどの上品なカラードレスを選ばれる方も増えています。

また、春夏は通気性の良い素材、秋冬は裏起毛素材を選ぶなど季節に合わせた素材選びもポイントです。その他、羽織物やコートを合わせて、無理なく体温調節を行いましょう。ワンピースよりもややカジュアルな印象になりますが、パンツドレスでも問題ありません

お宮参りの女性(母親・祖母)の服装・スーツを着る場合

ビジネススーツではなく、式典用にデザインされたセレモニースーツを選びましょう。カラーは黒やネイビー、グレー、ベージュなど落ち着いた色味が定番です。

ワンピーススーツでもパンツスーツでも問題ありません。ジャケットはテーラードやノーカラータイプなどさまざまですが、コサージュなどのアクセサリーを合わせたい場合はノーカラージャケットがおすすめです。

お宮参りの女性(母親・祖母)のヘアスタイルについて

和装の場合は夜会巻きやシニヨンヘアなど、すっきりとしたアップスタイルが基本です。ショートヘアの場合は、ヘアアクセやワックスなどで固定し、顔まわりの髪の毛が顔にかからないようにアレンジすると良いでしょう。

洋装の場合はふんわりとした巻き髪など、ややカジュアルなヘアスタイルでも問題ありません。どちらの場合も、派手なヘアアクセや髪色は避け、清潔感のあるスタイルを心がけましょう

お宮参りの男性(父親・祖父)の服装について

男性の場合も女性同様に、派手な色や奇抜なファッションは避け、上品で落ち着きのある服装を目指しましょう。とは言えそれほど堅苦しく考える必要はありません。ここでは、お宮参りの男性(父親・祖父)の服装選びのポイントについてご紹介していきます。

お宮参りの男性(父親・祖父)の服装はスーツが基本

お宮参りの際、パパや祖父はスーツを着用するのが一般的です。赤ちゃんが正装(白羽二重の着物+祝い着)を着用する場合は、ブラックスーツやフォーマルスーツと言ったお祝い用のスーツを選ぶと良いでしょう。

赤ちゃんが白羽二重の代わりにベビードレスやカバーオールを着用する場合は、ビジネス用のダークスーツでも問題ありません。主役である赤ちゃんが引き立つよう、黒、ネイビー、グレーといったベーシックカラーを選びましょう。赤ちゃんやママ、祖母が和装であっても、無理に合わせて和装をする必要はありません。

スーツを着用する際のシャツ・ネクタイ・靴について

スーツに合わせるシャツは白無地が基本ですが、淡いブルーやグレーなどごく控えめな色で、スーツと馴染んでいれば問題ありません。チェックやストライプ柄はカジュアルな印象が強いため避けた方が無難です。

スーツのポイントになるのがネクタイですが、喪を連想させる黒無地は避けましょう。フォーマルスーツにはお祝いの席で締めるような、白、シルバーが定番ですが、ブルーやイエローなど、華やかなカラーを選んでも問題ありません。赤ちゃんの着物の色味とリンクさせてもおしゃれです。多少の柄は問題ありませんが、あまりに派手な色や個性的な柄は悪目立ちするので避けましょう。

足元は黒の靴下+黒の革靴が基本です。ローファーや紐の無い靴はややカジュアルな印象が強いため避けた方が無難です。また、最近ではスーツにスニーカーを合わせるスタイルも人気ですが、お宮参りの場では避けた方が良いでしょう。

お宮参りの男性(父親・祖父)の服装・和装をする場合

赤ちゃんやママに合わせて和装をする場合、第一礼装の「黒紋付羽織袴」は格が高くなり過ぎるのでマナー違反となります。一つ紋か三つ紋の羽織、あるいは着物+羽織を選びましょう。

お宮参りの祖父母の服装についての注意点

古くは、お宮参りの際に「父方の祖母」が赤ちゃんを抱っこして参拝する役を担っていたため、父方の祖母は正礼装の黒留袖を着るのが一般的でしたが、近年では色留袖やワンピースなどの洋装を選ぶ方も増えています。

赤ちゃんや両親の服装を事前に確認し、格式やテイストを揃えつつ、目立ち過ぎないよう控えめな服装を選ぶと良いでしょう。

また、現在では減りつつありますが、父方の祖父母は母方の祖父母よりも格式の高い服装をするという風習が残っている地域もあります。お宮参りに対する両家の慣習や考え方については、事前に共有しておきましょう。

お宮参りの上の子ども(兄弟・姉妹)の服装について

上のお子様も、普段着ではなくよそ行きの上品な服装を選んであげましょう。お宮参りでは記念撮影する機会も多いので、その他の家族の服装と合わせて統一感を出すと良いでしょう。

和装で揃えている場合は、七五三の着物を着せても良いでしょう。その場合は、赤ちゃんの掛け着より目立たないものがベターです。

ただし、上のお子様もまだ小さい場合が多いので、幼稚園や学校の制服など、普段着慣れているものでフォーマル感のあるものだと、お子様の負担も少なくすみますね。動きやすさや体温調整のしやすさを重視して、無理のない服装選びを心がけましょう。

【男の子向け】お宮参りの上の子どもの服装について

男の子の場合は、カッターシャツに、ネクタイや蝶ネクタイを合わせたスタイルが人気です。ジャケットを合わせるとよりフォーマルな装いに。気候に合わせてベストやカーディガンを合わせても良いでしょう。真夏の場合は襟付きのポロシャツでも問題ありません。シャツのカラーは、白、ライトブルー、ライトイエローなど、赤ちゃんを引き立てる上品な色味を選びましょう。

【女の子向け】お宮参りの上の子どもの服装について

女の子の場合は、上品なドレスやワンピーススタイルが定番です。赤ちゃんより目立ってしまわないよう、華やか過ぎるデザインは避けましょう。カラーは、ネイビーやベージュなどの落ち着いた色味がおすすめです。気候に合わせてカーディガンやボレロを合わせてあげると良いでしょう。

【ママ向け】お宮参りにおすすめ季節別コーディネート

ここでは、せっかくだからもっとおしゃれを楽しみたいママ向けに、お宮参りのおすすめコーディネートをデザインごと、季節別にご紹介していきます。

【ママ向け】お宮参りのワンピースコーディネート

お宮参りの定番、ワンピースドレスコーディネート。定番カラーの黒やネイビーを始め、上品なカラーワンピースを選ぶママも増えています。トレンドの総レースやチュール袖など、バリエーション豊富なワンピースの中から、お気に入りの一着を見つけてください♪

春夏におすすめのワンピース

秋冬におすすめのワンピース

【ママ向け】お宮参りの授乳口付きワンピースコーディネート

母乳育児中のママには、授乳口付きワンピースが便利。また、授乳口付きワンピースはマタニティ期から使えるものも多く、シルエットを大幅に調整できたりと、産後の体型に合わせて無理なく着れるのも嬉しいポイントです。

【ママ向け】お宮参りのスーツコーディネート

洋装の中でも、よりフォーマル感を重視したいならスーツスタイルがおすすめです。上下セットになっているから、羽織との相性を考えなくて良いのも嬉しいポイント。テーラードやノーカラーなど、ジャケットのタイプ次第でも違った雰囲気が楽しめます。

春夏におすすめのスーツ

秋冬におすすめのスーツ

【ママ向け】お宮参りのパンツドレスコーディネート

格式ばったスタイルよりも、自分らしいコーディネートを楽しみたいママには、こなれ感漂うパンツドレスがおすすめです。足捌きが良く機能性に優れたパンツスタイルは、上のお子様を連れての参拝の際にも安心です。

春夏におすすめのパンツドレス

秋冬におすすめのパンツドレス

【まとめ】

お宮参りは古くから伝わる伝統的な行事ですが、近年では家族ごとの事情や環境に合わせて服装やしきたりも変わりつつあります。服装選びを始め、両家や家族間でお見参りに対する考え方や希望を共有しながら、当日に向けた計画を立てていきましょう。